昨日の猪瀬本について
id:bjm_tms:20050908:1126204743の決戦・郵政民営化について、さくっと読み終わったので書いておく*1。
- 作者: 猪瀬直樹
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2005/02/24
- メディア: 単行本
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- やっぱり若干アンフェア。生田総裁とか荒井議員には厳しい言葉を浴びせているような気がする。
- 宮内さんのところですが、官から民にすればすべてうまくいく新古典的な主張はあくまで仮説に過ぎないと思うんで、なぜあんなに確信をもっていえるんだろうな。
- ロバート・フェルドマンの項のゲーム理論的分析(P.182)。この利得表が結論ありきで値を決めていないか*2?
- その下の政策順序の図もおもしろい。9日の時点で、90%(可決)-10%(否決→総選挙)の10%のところにいる。この時点で既に予測は外れている。
- さらにこのとき自民党がスケープゴート的な候補者しか擁立しないので負けるとしている。図では、自民党総裁・首相候補として平沼赳夫、その勝率5%、民主党勝利→岡田首相の確率95%としている。ところが、現時点で自民は小泉で勝負してたりする*3。
- いずれにしても、否決なら政局が無茶苦茶になるので、合理的判断からすると可決されると結論しているが、一部の議員が状況を読めずに強気で押したために明後日総選挙ってことになりましたので、まあこのあたりの分析も当てにはならないなあと。
全体として、郵貯・簡保の歪さはわかったような気はする。あと、マスコミがいかにたたきやすいところしかたたかないか、その怨念は感じ取れた。